脱サラからの自営就農活動記

IT企業勤めだった独身男が、経験も知識もない農業に手を出した結果

相談に行ったその日に体験先が決まった話

相談先の決定

ネットで就農相談の情報収集をすると、大抵の人は「全国新規就農相談センター」を見つけると思う。私もこのサイトを一通り読んだ。
都道府県別の相談センター一覧もあるが、都道府県庁所在地のセンターしか案内がないため、もう少し近場で相談できるところはないか、地域を絞ってさらに情報収集。

すると「地域県民局 農林水産部 農業振興課」というところで相談を受け付けているとの情報を見つけ、市内にあるし そこで相談することに決定。

(他にも職業安定所や市の農業委員会、農協に相談してもよいようだが、農家の当てが市内限定になりそうな気がしたので、周辺町村も管轄していそうな地域県民局を選択)

電話で確認

それにしても情報収集していると、各サイトには「独立して就農するのはそれなりの覚悟と情熱、準備がこれだけ必要だけどそれでもやる?」みたいなことが書かれていて、見るたびに不安になる。

とはいえ悩んでいても始まらないので、とにかく動いて体験して一つずつクリアしていこうと言い聞かせ、電話をかけた。
やはり農業振興課では相談を受け付けていたため、このときは訪問日時を決めて電話を切った。

相談へ行く

そして今日の午前中、相談へ行ってきた。
窓口が扉で仕切られていて入りにくい雰囲気だったが、思い切って扉を開け、電話応対してくれた担当者の名前を告げ、取り次いでもらい相談開始。

まず住所、氏名、年齢などの情報を書かされる。
こちらの状況を説明し、そして(やっぱ聞かれるよな)と思ったが、どうして農業をやりたいのか聞かれた。

前回のエントリーで書いたようなことを簡単に説明し、

makunaejin.hatenablog.com

その後は「新規就農ガイドブック」を渡され、それを見ながら

  • 農業の厳しさ(重々承知しております…)
  • 育てたい作目(地域的にネギとかナガイモとかですかね。本当は葉物もやってみたいのですが…)
  • 土地の当てはあるか(1カ所あるけど場所的に難しそう)
  • 家族構成と農業経験者の有無(兄弟は多いので手伝ってもらえば人手は足りそうだが、農業経験は自分も含め一切なし)
  • 国や自治体の支援金とその取得方法

などを質問、説明された。

ちなみにネギはいい選択のようだが、ナガイモは土を深く耕さねばならず、馬力のあるトラクターが必要で初期投資がかかるのでおすすめできないとのこと。
また、キャベツや白菜は市場価格が変動しやすく安定収入が見込めない上、重い野菜で重労働になるので、これもあまりおすすめされなかった。

相談へ行ったその日に体験先候補を紹介される

とりあえず農業をするかどうか迷っているので体験をしてみたいのだが、どこか当てはないかお願いすると、ネギ農家で思い当たるところが1軒あるという。

「日を改めるとまた調整が面倒になるから、今から電話かけて聞いてみるので、OKだったら早速会いに行ってみませんか?」

なんてこった。今日は相談するだけだと思っていたので心の準備もできていなかったが、それならばということでお願いした。

担当者が先方の農家に電話をかけている間、お茶を飲みながら待っていると、同じ課の人が話しかけてきてくれた。こちらの状況などを話していると、

「今電話かけてるとこは、新規就農率が高い研修先だからいいんでないかな」

とのこと。それは心強いと思いながらしばらくすると、

「14時過ぎに別件の用があって、その前までに来るんだったらいいらしいので、急いで行ってみましょう。見た目ちょっと恐いですけど…」

えぇ…スパルタな人だったら嫌だなと思いつつ、今日は顔合わせだけという感じで、課が所有している車に同乗させてもらい、となり町にある農家さんの畑まで行くことに。

体験先の決定

先方の農家さんのところに着いた。
国道からそれほど離れておらず(200mほど入ったところ)、ビニールハウスが8棟並び、近くに中学校がある場所だった。
車を降りると、鋭い色つきメガネをかけた人と、研修生らしき2人が迎えてくれた。
(おお、確かに見た目恐いな)と思いながら、ハウス内のイスとテーブルがある場所へ。
コンビニのレジ横にあるような、缶コーヒーの保温器からお茶を出してくれた。

担当者さんに仲介してもらいながらこちらの状況を一通り話すと、準備ができたらいつからでも来ていいと言われた。ただ休暇が明けて会社に戻ってからも、休みの日は見に来たほうがいいよとも。

連絡先を交換し、農作業用の長ぐつなど必要な準備ができたらこちらから連絡することにして、今回はそれで終わり。

ちなみに研修生の1人は私と同い年、もう1人はこの農家さんの卒業生で今日は手伝いに来ていたそうで、私より年下だが高校が同じだった。
みなさん優しそうな感じだったので、ひとまず安心した。

思い悩んで時間を過ごすより、行動に移せばあっさり解決することもあるもんだ、ということを実感した日だった。